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GPUのAI需要はNVIDIA一強だよねという日記


NVIDIAが強いよね

わたしが改めて書くほどのことでもないのですが、NVIDIAが経験値の積み上げが大きく、圧倒的に強いよね、というチラ裏です。

とても強気な発言だとは思いますが、結果的にか、これまでのところ実際そのようになっていて。

パソコン老人会による思い出話

NV1 3DEDGEというビデオチップで、パソコンでの3D機能の黎明期にビデオチップベンダーの1つとして現れたNVIDIA。
確かサウンド機能も付いていて、カード専用ソフトだったバーチャファイターが動く!というような感じだった気がします。
ただあんまり売れたイメージはなし。当時はVirgeとか、Stelth64とか、結局従来の2D+おまけの3Dがよく売れてたんじゃないかな。

その後、RIVA128が、安くてDirectXがしっかり動くというのでバカ売れ。RIVA TNTだとか、RIVAなんちゃらがブランド化。

GeForce256で、ハードウェアT&Lを搭載して3D演算機能に特化したチップという位置づけを確立。wikipediaによると、この時GPUと名付けたのはNVIDIAだそうで。その後3D演算機能はGPUという名称で定着してますね。

GPUの演算は、並列処理で大きなメモリを扱うことに長けていたので、3D演算以外の計算にも利用できるんじゃないか?として、GPGPU(General-Purpose computing on Graphics Processing Units)が提唱され、そのライブラリとしてCUDAをNVIDIAが出した。
これがいつだったんだろう?ってWikipediaを見たら、CUDA 1.0の提供開始は2007年7月だそうで。

最初NVIDIAのCUDAがGPGPUのライブラリとして出たことで研究者が飛びついてCUDAとGPGPUのノウハウが蓄積され、GPGPUするならCUDA!という循環が発生。その後OpenCLというAMDでも動作するGPGPUライブラリも少し遅れて出てきていますが、その間に積み上げた経験値や実績で、GPGPUの分野、今のAI向けのデータセンター需要では、圧倒的にCUDAが優勢。

NVIDIAってどれくらい優勢なの?

じゃあ実際どれくらいCUDAが優勢なのか?
は、最近出たベンチマーク結果を見ると、その一端を垣間見ることができるのではないかと思う。

新旧34種類のGPU(グラフィックボード)性能を一気に比較!! 気になるベンチマーク結果は? - AKIBA PC Hotline!

このベンチマークでは、NVIDIA、AMD、INTELの主要な一般ゲーマー向けビデオカードをUL ProcyonというソフトでAI演算性能を比較したもの。ベンチマーク実施のポイントとして、

GPUごとのベストの性能を見るため、推論エンジンもGPUごとに変えている。具体的にはGeForce系はTensorRT、Radeon系はWindows ML、Arc系はOpenVINOを利用した。

NVIDIA、AMD、INTEL、それぞれ最も得意とするライブラリを利用して、AI性能を比較しました、と。
グラフを見てみると・・・Geforceがだいたい強いのが見て取れる。

もちろんUL Procyonに携わったプログラマーが、それぞれのライブラリにどれくらい精通しているのか?という疑問はあるし、AMDやINTELのビデオカードはGPGPU向けじゃなくてゲームに特化したものだよ!と言われるとまぁそうかもねとは思うものの。
結局データセンターでのAI関連コーディングやAI関連GPU需要でもきっと同じような傾向のことは起きていて、そこは経験値や実績、最適化の差が反映されているのではないか、と想像する。

NVIDIAは、デモアプリを作って世に出すのも上手で、市販ソフトまではいかないものの、CUDAを活用したデモアプリケーションを結構出していたりする。
適当に絵を描いたらそれっぽく仕上げてくれるAI絵師アプリ NVIDIA Canvas、GPUで発音者以外のノイズを除去する NVIDIA Broadcast、ローカルAIチャットを気軽に試せる NVIDIA Chat With RTX などなど。
こういうAIデモアプリを出してくるところも、NVIDIAがこの分野で先頭を走り続けられている要因の1つではないかと感じてます。

結局何が言いたいのか

今日2024/06/10で、NVIDIA株は1株が10分割されて、単元株の単価が1/10になるので、これまでより買いやすくなるんです。

数十年後はよくわかりませんが、AI需要、CUDA利用時のAI性能において、NVIDIAはAMDやINTELと比べると一日の長があり、もちろんAMD、INTELもそれに遅れまいといろんな施策をしていると思いますが、少なくともこの先一年程度は優位差がひっくり返りそうにないなと感じます。

何が言いたいかというと、
個人的にはNVIDIA株を、今後も推していきたいな、
ということでございます。